情報デジタル推進課 和田

取り組み内容
業務中にちょっとした疑問が生じたとき、わざわざマニュアルを見るのは面倒ですよね?
それを解決してくれる庁内の業務マニュアルを学習したAIチャットボット(くろかん先輩)を開発しました。
くろかん先輩(くろかん君は中津市の公式ゆるキャラです)に庁内業務に関する質問をすると、回答と合わせて該当するマニュアルを提示してくれます。
先輩に同じことを何度も聞くと普通は怒られますが、くろかん先輩は何回でも優しく教えてくれます。
▼ アプリ開発の概要
フロントエンド(ユーザインターフェース)
Google Chat APIを採用
くろかん君が喋っているようなものを作りたかったのでGoogle Chat APIを利用しました。
中津市のGoogleWorkspaceのアカウントを持っていれば利用できます。
バックエンド(AI部分)
Google CloudのVertex AIを採用
Google Cloud Strageに保存した、庁内マニュアル(情報セキュリティポリシー、支出事務取扱一覧、随意契約ガイドライン、契約事務マニュアル、会計事務マニュアル)をVertex AIが読み込み、質問に対して回答文を作成します。
フロントエンドとバックエンドの連携
Google Cloud Functionsを採用
Python(プログラミング言語)で連携用APIを作成
利用者からくろかん先輩(Google Chat)への質問を、Vertex AIに投げ、得た回答をくろかん先輩に返す橋渡しのような役割をします。
今後の展望
Google Chatが全庁導入された際には職員に利用してもらいたいです。
機能面では、回答の精度を上げるためのチューニングにも挑戦したいです。
また、くろかん君のような喋り方をするように改造したいと思います。(喋り方は今回、時間をかけて挑戦しましたがうまくいきませんでした。)
▼ デジタル化による働き方の見直し
自分でマニュアルを読む手間を省くことができ、他の作業を行う時間が増えます。
画像のように、根拠となるファイルを提示するため確認もすぐに行えるので、回答が怪しい時もすぐに確認できます。
Googl Chatがフロントなので、UI(ユーザーインターフェース)的にも操作しやすいこともメリットです。


担当者のコメント
人間は、一度覚えたことでも時間がたつと忘れてしまうものです。
「あれ、前にマニュアルで読んだはずなのに、どうだったかな…」と結局マニュアルを再度確認したり、人に聞いたり…
そんな経験、誰しもがありますよね。
しかし、ChatGPTやGemini等の生成AIは色んなことを知っていても、中津市の庁内業務マニュアルまでは知りません。
そこで、生成AIに庁内業務マニュアルを読み込ませることで、生成AIを中津市仕様にカスタマイズしました。
くろかん君が質問に答えてくれることもポイントです。
今後、こういったAIチャットボットが業務効率化に寄与すれば嬉しいです。