地域医療対策課 坂本

取り組み内容
中津市は、特定健診の受診率が大分県内で最下位となっており、受診率向上のための対策が必要でした。
健康診断の予約はLoGoフォームを通じて行えるようになりましたが、健診内容や料金についての問い合わせが、高齢者だけでなく若い方々からも電話で寄せられています。
このため、同じ内容の問い合わせに多くの時間を費やすことが課題となっているほか、市役所の開庁時間に健診に関する疑問点が問い合わせできない方が受診に繋がっていないのでは?と考えました。
▼取り組みの概要
この課題を解決するために、健康診断に関する情報をまとめたFAQデータを作成し、GoogleGeminiを活用したチャットボットを作成しました。
FAQデータの作成
健康診断に関するよくある質問とその回答を整理し、一覧を作成、このデータには、さまざまな健康診断の内容、料金、予約方法、受診の流れなどが含まれます。この情報は、受診者が必要な情報を迅速に得られるようにするための基盤となります。
GeminiによるFAQデータの生成
作成したFAQデータをGeminiに入力し、学習させます。
Geminiは自然言語処理に優れたAIモデルであり、ユーザーからの質問に対して適切な回答を生成する能力があり、これにより迅速かつ正確な情報提供が可能になりました。
具体的には、以下の手順で進めます。
整理した情報をGeminiに学習させるためのデータセットとしてGoogle AI Studioを活用して準備します。
APIを通じてGeminiにデータを送信し、FAQ形式の回答を生成します。
LINEチャットボットの開発
生成したFAQデータを、LINEプラットフォーム上で動作するチャットボットを開発しました。
このチャットボットは、ユーザーがLINEを通じて健康診断に関する質問を行
うと、Geminiが生成した回答を提供します。
これにより、手軽に健康診断に関する情報を得ることができ、電話での問い合わせを減少させることが期待されます。
▼期待される効果
この取り組みにより、下記項目が期待されます。
健診に関する問い合わせの効率化
受診率の向上
市民の健康意識の向上
Geminiを活用したチャットボットは、特定健診の受診率向上に向けた重要なツールとなると思います。これにより、より多くの市民が健康診断を受けることが促進され、地域全体の健康状態の改善につながることが期待されます。今後は、チャットボットを市民向けに公開後、受診率の変化やユーザーからのフィードバックを収集し、内容を改善していきます。

担当者のコメント
特定健診の担当となり、中津市の受診率の低さ、電話問い合わせの多さに驚きました。
そのため、少しでも健康診断に興味をもってもらう必要があると思ったのと業務効率化を目指して、今回の取り組みを実施しました。
今後は質問の内容を確認しながら、さらに様々な内容に答えられるように修正していこうと思います。